自営転換推進のための会員企業情報提供データベース
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■ 自営転換とは
「自営転換」とは、自社で保有しているトラック(自家用トラック)などで輸送しているものを、専門の運送会社のトラック(営業用トラック)で輸送するように、転換することを言います。
■ 自家用と営業用の違い
自家用トラックは、法律上、他社の荷物を一緒に積んで輸送したり(混載)、行きと帰りで別の会社の荷物を積んで効率よく輸送することができません。自家用車(マイカー)とバスや電車との違いを思い浮かべてもらえれば理解しやすいと思いますが、自家用車(トラック)は、専ら自分の家族(自社の貨物)だけを乗せることになりますので、稼働効率を高めることは大変難しいのです。
具体的にデータで見てみましょう。
実際にトラックが稼働していた日数の割合を「実働率」と言います。営業用トラックの実働率は2/3程度であるのに対し、自家用トラックは半分以下の日数しか実際には動いていないことが分かります(図表1)。車庫に停まっている間にも、減価償却費などの費用は発生しますので、半分しか実働していないというのは、大変非効率であると言えます。
図表1 営業用車両と自家用車両の実働率
図表1 営業用車両と自家用車両の実働率
実働率=延べ稼働日数 ÷ 実在延べ日数
資料:平成21年度 自動車輸送統計調査年報(国土交通省)
もう一つデータを見てみましょう。
トラックが、実際に荷物を積んで走っている割合を、「実車率」と言います。営業用トラックの実車率は3/4程度と非常に高いですが、自家用トラックの実車率は、ほぼ半分です(図表2)。つまり、自家用トラックの半分は、荷物を載せないで走っているということになります。
図表2 営業用車両と自家用車両の実車率
図表2 営業用車両と自家用車両の実車率
実車率=実車距離(貨物を乗せ走行した距離) ÷ 延べ走行距離
資料:平成21年度 自動車輸送統計調査年報(国土交通省)
このように、自家用トラックは、空荷での走行が多いうえ、自社の荷物しか運べないので、1回あたりに運ぶ荷物も少なくなる傾向があります。そのため、実働している自家用トラックが運ぶ荷物の量は、営業用トラックの半分以下となっています(図表3)。ドライバーの給料や駐車場代などの諸経費が変わらないとすると、同じ量の荷物を運ぶのに、倍のコストがかかることもあり得るわけです。
図表3 実働1日1車当たり輸送トン数
図表3 実働1日1車当たり輸送トン数
資料:平成21年度 自動車輸送統計調査年報(国土交通省)
■ 自営転換の現状
このように、自家用トラックによる輸送は効率が悪いことから、自家用トラックから営業用トラックへの転換(=自営転換)が急速に進んでいます(図表4)。1980年ごろまでは、自家用トラックによる輸送量と営業用トラックによる輸送量はほとんど変わりませんでしたが、現在はほとんどが営業用トラックによる輸送に転換しています。
図表4 自営比率の推移(全国)
図表4 自営比率の推移(全国)
資料:平成21年度 自動車輸送統計調査年報(国土交通省)
※自家用車両と営業用車両による輸送量(トンキロ)の比較。
■ 熊本県では…
以上は全国についてのデータですが、最後に簡単に、熊本県における状況も見てみましょう。
全国平均と比べると、熊本では自家用車による輸送の比率が高いことが分かります(図表5)。輸送の効率かのため、さらに自営転換を進めることが必要であると言えるでしょう。
図表5 全国と熊本の利用輸送機関の比較
図表5 全国と熊本の利用輸送機関の比較
資料:物流センサス(全国貨物純流動調査) 第8回 2005年調査 ,国土交通省
※3日間調査、発都道府県別代表輸送機関別輸送量(トン数)
荷主企業にとってのメリット荷主企業にとってのメリット
 
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